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定年間近の高校英語教師の雑記帳です

ストップ ザ 地球温暖化

私が住んでいる滋賀県には、ローカルテレビ局「びわ湖放送」がある。

その略称が、なんと、BBC

某イギリスの国営放送と同じではないか! 滋賀県あるあるである。

 

さて、そのびわ湖放送、番組はけっこうな割合でテレビ東京からもらっているのだが、CMは独自色が強い。

例えば、

サザ〇さんのテーマソングの動画をパクったと揶揄される〇〇ハウジング。

「電車座れたか~」の名セリフの〇〇仏壇店。

「♪ギャラリー〇~ ギャラリー〇~」とひたすら印象的なラップが繰り返される工務店のCM。

ぜ~んぶ、滋賀県民なら、誰だって知っている。

 地球温暖化のイラスト「汗をかく地球のキャラクター」

そんな中、公共性の強いCMもある。

地球温暖化防止の取り組みを啓発しようとしているCMだ。

 

私は何も、地球温暖化防止のための取組に対して否定的ではない。

ただ、気になる。

 

このCMの最後にこう言うのである。

「ストップ  地球温暖化!」

 

地球温暖化のイラスト「氷の上のペンギンとシロクマ」

地球温暖化を英語で言うと、global warmingである。

globalというのは、globeという名詞の形容詞形だ。globeは「球体」で、ここではもちろん「地球」のことだ。その形容詞だから、globalは「地球規模の」という意味になる。

warmingの方は、お知りにingがついている。これは「動名詞」と言って、「動詞」のうしろにingをつけることで「~すること」という意味を持つ「名詞」の働きをするようになる。例えば、swimmingがそうで、意味はもちろん「泳ぐこと」→「水泳」だよね。

え! warmって、動詞なの? 「暖かい」という意味の「形容詞」じゃないの?? と思った人もいるだろうけど、warmは動詞でも使われている。例えば、neck warmerなんているけれど、あれは「首を暖かくするヤツ」ってことだよね。

で、話を戻して、warmingは、結局、「温めること」→「温暖化」というわけ。

んで、このglobal warmingという言葉は、英語では無冠詞で使うのが普通。「無冠詞」というのは、「a」や「the」を前につけないのだ。

 

ところが、BBCのCMでは、大きな声で

「ストップ  地球温暖化!」

と叫んでいる。

これを聞くたびに英語の先生は、「ザ」て、なんやねん!

ザは「定冠詞」やから「特定のもの」を指すんやで、「ザ 地球温暖化」言うたら、

「どの温暖化やねん!」「どこの温暖化やねん!」「そのザはいらんねん!!!」、とイライラしてしまうのである。

滋賀県の英語の先生あるあるである。

 

定年退職の日まで

あと375日